事故に巻き込まれ、死傷させた場合の運転手の刑事責任などについて

信号待ちしているときに、後ろから追突を受けて、前にいた横断歩道を渡っている歩行者をはねてしまったり、事故のはずみで車が飛ばされ、突っ込んだ先にいた歩行者を巻き込んでしまうような事故があります。

交通事故では、自分に過失がなかったり、少なかったりするような事故で自分が歩行者をはねてしまうことがあります。

この場合の民事責任と刑事責任、行政責任について説明します。

民事責任について

被害者の権利

民事責任である損害賠償請求については、被害者は”実際にはねた車の運転手”、”事故に関係する車の運転手”のどちらにも全額請求することができます。

これは共同不法行為となるため、被害者は、被害額の過失割合に応じた金額を請求することもできますし、いずれか片方に全額請求する事もできます。

交通事故の過失割合の決着は、被害者には関係がなく、過失割合の決定を待つ必要はないため請求しやすい側に請求することができます。

 

加害者の対応

加害者側からは、損害賠償請求については、それぞれの過失割合に応じた金額を負担することになりますが、明らかに100-0の事故であっても被害者から請求を受け、それに損害賠償請求額を支払う必要があります。(支払う際には、必ず保険会社を通じて行うようにして個人間で勝手に支払わないようにします。)

最終的には、過失割合に応じて調整するため、無過失である追突された車両には負担は生じないことになります。

複数(2台以上)の車にはねられた場合の損害賠償と過失割合、加害者の罪について

刑事責任について

被害者をはねてしまった場合には無過失であっても、自動車運転過失致死傷罪に問われる可能性があります。

自動車運転過失致死の場合には、赤信号無視、酒酔い、無免許などといった悪質なものは実刑になる可能性がありますが、示談が成立し、反省がみられる場合には執行猶予がついたり、不起訴になったりすることもあります。

また被害者との関係が良好である場合には、被害者側に嘆願書を書いてもらえることもあります。

交通事故の不起訴処分の種類と内容について

自動車運転過失致死傷罪は、平成19年の法改正により業務上過失致死傷罪罪と分けられ、より重たい罰則になりました。

業務上過失致死傷罪 ・・・5年以下の懲役・禁錮 又は100万円以下の罰金

自動車運転過失致死傷罪・・・7年以下の懲役・禁錮 又は100万円以下の罰金

行政責任について

行政処分とは、交通違反等を犯した場合に違反点数などがくるものです。

事故の内容から無過失であれば基本的に行政処分を受ける事はありません。

しかし民事責任上の無過失と警察が考える無過失とは少し違うようですので注意が必要です。

具体的には、駐車違反をしている車に追突した事故があった場合には、駐車していた車は10%の過失を負いますが、追突者に速度超過などの別な過失があった場合には、相殺されて無過失になります。

しかし駐車違反という罪は残るため、民事上は無過失扱いになっていても行政処分を受けることになります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA