飲酒運転で交通事故を起こした地方公務員の懲戒処分の基準について

地方公務員が飲酒運転で交通事故を起こした場合の懲戒処分については、平成17年3月28日訓令第10号によるものとされています。

酒気帯び運転には、呼気に含まれるアルコールが基準値(0.15mg/ℓ)を超えた場合には該当する「酒気帯び運転」と罪がより大きい正常な運転ができないと判断される「酒酔い運転」があります。

地方公務員の懲戒処分については、飲酒運転したものだけでなく、「飲酒運転をすることを知っていた者」や飲酒運転の車に「同乗した者」についても停職以上の厳しい処分が行われることになります。

懲戒免職処分が無効となった判例 2017.11.1追記

2017年10月31日の千葉地裁の判例で、飲酒運転の同乗者に対して行った千葉市職員に対する懲戒免職処分が重すぎて無効とする判決がありました。

飲酒運転した同僚の車に同乗した男性に対する懲戒免職処分が無効とされた判例 千葉地裁の阪本勝裁判長

 

飲酒運転で交通事故を起こした地方公務員の懲戒処分の基準について

人身事故の場合

飲酒運転をした者の処分について(法65条)

飲酒運転での人身事故については、相手が怪我のレベルに関係なく、軽傷であっても基本的に免職になります。

この飲酒運転には酒酔い運転、酒気帯び運転の両方を含みます。

飲酒運転をすることを知りながら酒の提供又は酒を勧めた者(法5条)

被害者が死亡または重傷となった場合には免職となりますが、軽傷だったときには停職処分となります。

※重傷とは30日以上の入院治療を要すると診断されたものです。(事故後24時間経過後に死亡した場合を含む。)

飲酒運転への同乗者(法65条)

被害者が死亡または重傷となった場合には免職となりますが、軽傷だったときには停職処分となります。

物損事故の場合

飲酒運転をした者の処分について(法65条)

物損事故を起こした場合には、酒気帯び運転であっても、被害の大きさに関係なく免職処分となります。

飲酒運転をすることを知りながら酒の提供又は酒を勧めた者(法5条)

被害の大きさに関係なく、停職処分となります。

飲酒運転への同乗者(法65条)

被害の大きさに関係なく、停職処分となります。

自損事故の場合

飲酒運転をした者の処分について(法65条)

酒酔い運転・・・免職になります。

酒気帯び運転・・停職になります。

飲酒運転をすることを知りながら酒の提供又は酒を勧めた者(法5条)

停職処分になります。

飲酒運転への同乗者(法65条)

停職処分になります。

無事故の場合

飲酒運転をした者の処分について(法65条)

酒酔い運転・・・無事故であっても免職になります。

酒気帯び運転・・停職になります。

飲酒運転をすることを知りながら酒の提供又は酒を勧めた者(法5条)

停職処分になります。

飲酒運転への同乗者(法65条)

停職処分になります。

参考文献:鳥取県大山町「交通事故を起こした職員に対する懲戒処分等の基準

論旨退職と退職金について

「免職」に該当する場合においても、情状酌量すべき余地がある場合には「諭旨退職」とすることができるとされています。

諭旨退職とは、労働者が退職願等を自主的に出して退職することを認める一方、期間内に退職願等を提出しなければ懲戒解雇するというものです。

退職金の支給については自己都合退職と同様の扱いをする必要はなく、退職金の全部または一部を不支給とすることも可能です。

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