交通事故のトラブルなどで”殺人未遂の疑い”で逮捕された事件の取り扱いについて

交通事故を起こし、相手を死傷させた場合には刑事責任が問われ、多くの場合には「過失運転致死傷罪」となりますが、悪質な犯行で事故による怪我とはいえないものについては、「殺人未遂の疑い」で逮捕されることがあります。

殺人未遂事件として逮捕された場合

殺人未遂事件の罰則について

殺人罪の罪は「死刑又は無期懲役、若しくは5年以上の懲役に処する。(刑法 第199条)」とあり、「未遂であった場合には刑を軽減できる。(刑法 第43条)」とされています。

実際に殺人未遂事件となった場合の量刑の相場は、3年から15年と重い傾向になり、犯行状況などによって量刑は大きく変わってきます。

交通事故で殺人未遂の罪を問われた判例

実際には「傷害罪」として取り扱われることが多い

「殺人未遂」となるためには加害者の殺意の有無が重要視され、犯行方法や計画性、供述などにより判断されます。

そのため、被害者を何度も故意にはねたり、スピードをつけてぶつかってきたりと加害者の明確な殺意が感じられる場合には殺人未遂事件となりますが、交通トラブルから派生するような事故は、衝動的な犯行であったり、加害者自身が途中で犯行を止めたりするなど殺意が感じられないこともあり、裁判では傷害罪として判決が下されることが多いです。

なお、殺意については「死んでもかまわないという意思」であっても殺意ありとされます。

傷害罪になった場合には、相手の怪我のレベルや余罪や前科、本人の反省・誠意などから判断され、量刑の幅はかなり広く、また執行猶予がつくこともあります。

※「傷害罪」とは、人の身体に傷害を負わせる行為に関する犯罪で、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます。

参考

「過失運転致死傷罪」

7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金

「危険運転致死傷罪」

  • 死亡事故:1年以上20年以下の有期懲役
  • 負傷事故で15年以下の懲役

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