悪質な煽り運転で交通事故を誘発させると危険運転致死傷罪が適用される。

自分が直接ぶつからなくても、煽り運転などにより他人が交通事故を起こしてしまった場合には、刑事責任を負うことがあります。

特に悪質な煽り行為で、死亡事故などの重大事故となった場合には危険運転致死傷罪などが問われることになります。

事故を誘発させたことの罪について

煽り運転による危険運転致死傷罪について

危険運転致死傷罪は、飲酒運転や暴走行為など悪質な運転での事故で適用されることが多いのですが、煽り運転などの悪質な嫌がらせで重大事故を誘発させても危険運転致死傷罪で逮捕されます。

危険運転致死傷罪の適用対象になる行為は以下の4つの行為になります。

1. アルコール又は薬物の影響により、正常な運転が困難な状態で自動車をうんてん走行させる行為

2. 進行を制御することが困難な高速度で、又は進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為

3. 人又は車の通行を妨害する目的で、通行中の人又は車に著しく接近し、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

4. 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

刑法第208条の2

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3つめの行為が煽り運転の行為にあたりますが、「通行を妨害する目的」というのは相手の走行を邪魔するという意味だけではなく、相手に自車との衝突を避けるための回避行為をとらせるといった相手の安全運転を妨害する目的を指します。

また「重大な交通の危険を生じさせる速度」とは猛スピードでの暴走を指すのではなく、衝突すると重大な事故となる速度を指し、時速50km/h前後の法定速度内であっても十分該当することになります。(状況によっては20~30km/hであっても危険運転致死傷罪の要件に当たるとも解釈されています。)

立ち去るとひき逃げの罪

煽り運転が原因で、相手が事故を起こした場合に加害者は自分が直接事故車両とぶつかっていないことやトラブル相手であることなどから、現場から走り去ってしまう方がいます。

しかし、たとえ衝突していなくても煽り運転で事故を誘発させ、死傷者が出た交通事故で現場から離れると「ひき逃げの罪」となる可能性があります。

危険運転致死傷罪と道交法違反(ひき逃げ)が併合罪となると最高22年6ヶ月の懲役となります。

交通事故のひき逃げの罪に係る法令・罰則

交通事故の併合罪と量刑の計算方法について

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