路面凍結のスリップ事故と道路管理者の責任について

地域によっては路面が凍結し、アイスバーンとなって自動車がスリップしたり、制御できなくなって起こしてしまう事故があります。

路面状況によっては道路に通常備えるべき安全性が確保できていないと言える場所もあり、道路管理者に対して損害賠償請求をすることもできます。

この場合は加害者と道路管理者の共同不法行為となるのですが、どういった場合に道路管理者の責任が問われるのかをご紹介していきます。

道路管理者の責任が認められたケース

山間部の高架橋の凍結防止策が不十分だった案件

山間部にある道路は高架部分が非常に凍結しやすく、気象状況等から凍結を予見し凍結防止策を十分講じることができたにも関わらず、これを怠ったとして道路管理者の責任を認め、スリップして停車中の車両に追突した運転手との共同不法行為としたケース。

高速道路の道路管理が不十分だと認められた案件

高速道路の高架橋で路面凍結していたことが原因で玉突き事故が発生、凍結防止策や速度制限などの必要な安全策が十分に取られていないとして道路管理者の責任を認めたケース。

 

有料道路における道路の管理不足であったり、注意喚起が必要であったにも関わらず、なんら対策を講じていないものには、今後同じような被害を繰り返さないように道路管理者に責任を求めるように司法が動いているような印象を受けます。

ただし、「これらは何ら対策講じていなかった」ことがダメなのであって、十分だったかどうかについては別な話になります。

以下の事例では十分な対策を講じていなかったとしながらも、裁判では対策がなかった訳ではないとして道路管理者の責任者に対しての瑕疵を認めなかったケースになります。

道路管理者の責任が認められなかったケース

路面凍結の警告板が設置してあった場合

トンネル内の除雪作業がされ、冬期に設置する路面凍結の警告板によって運転者の注意が促されている状況にある場合には、トンネル内の危険な状況と十分認識できるものであるため道路管理者を無責とされたケース

通常要求される通行上の注意と判断されたもの

路面凍結していた橋梁部で、大型トレーラーがスリップして発生した事故については通常要求される通行上の注意を払いさえすれば、 危険発生のおそれはなかったとされ道路管理者を無責とされたケース

道路に生じた凍結や穴、植物や動物などが原因で起きた事故については、道路と事故の因果関係があるかどうかで判断されています。

凍結の場合には事故と直結しているため因果関係はあるのですが、道路管理者が看板などを設置して注意を促しているのであれば事故の責任を問うことは難しいし、何も対策を講じなかった場合においても季節的に通常必要な注意をするのはドライバーとして当然だと判断されることは多いようです。

ただし有料道路である高速道路については道路管理者の責任を重く見ている印象でドライバーが安全に通行するための必要な情報を適切に提供する必要があるように見えます。

実際、私たちの生活でも高速道路はいち早く制限速度に規制がかかったり、視界が悪いときには通行止めになったりします。

なかなか使える場面は少ないかもしれませんが共同不法行為というものがあるという事は知っておいても良いかもしれません。

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