執行猶予って何? 懲役と禁錮って何が違うの?

交通事故による刑事罰では、よほどの事がない限り、罰金刑か、執行猶予付きの実刑判決となります。

ところでこの執行猶予とは、どういうものなのか、懲役や禁錮の実刑に違いについてご紹介していきたいと思います。

懲役刑と禁錮刑の違い

懲役も禁錮も刑務所に入るのは一緒ですが、懲役刑は刑務所で所定の労働をしなければなりませんが、禁錮刑の場合には労働の義務がなく牢屋に入っている刑になります。

懲役刑としての業務は金属製品や衣服の作成、農作業、掃除、洗濯といった内容のものです。

つまり懲役刑の方が禁錮刑よりも罪が重いことになります。

 

執行猶予がつくと、実刑にならないことがある。

執行猶予とは?

3年の懲役、執行猶予1年の実刑判決が下された場合にで説明します。

この場合、懲役3年というのは、犯罪者が刑務所で牢屋に入り、刑務所で一定の労働業務を実施することになります。

ところが執行猶予がつくと、この執行猶予期間中に犯罪者が新たな犯罪を起こさなければ、裁判で決められた刑務所に入ることが免除されることになります。

つまり、執行猶予期間中に再び犯罪を犯し禁錮刑以上の判決を執行猶予なしで出されたら刑を直ちに失効しますが、おとなしく過ごしていれば無罪にするというものなのです。

でも普通は禁錮刑以上の刑を受けるようなこと、よほどじゃない限り言い渡せれないので多くの場合は無罪と変わらなくなります。

ただし本人には前科がつくため、いわゆる前科がある人物という評価を受け続けることになります。

 

執行猶予がつく条件

執行猶予は前科がない者などに3年以下の懲役・禁錮又は50万円以下の罰金を言い渡すときに付けることができます。

大きな実刑には執行猶予がつかないのが普通です。

執行猶予中に受ける制限について

日常生活を送る分には基本的になんら制限を受ける事はありません。
しかし一定の資格を有する仕事にはつけなくなることがあります。
国内であれば旅行も引っ越しも結婚も自由にできます。
しかし海外旅行は渡航先の国に入国を拒否される可能性があり、ビザが必要な国に行く場合にビザが下りにくくなることがあります。
 また執行猶予期間中にパスポートの新規取得や更新の申請をする場合には受理されない場合があります。

 

執行猶予期間中にどんな犯罪を起こせば、刑が執行されるのか?

とても難しいのですが、人身事故を起こし相手を死傷させた場合には刑事罰がくるため、試行猶予は取り消され刑が直ちに実施されることになります。

行猶予期間内に罪を犯して禁固以上の実刑に処せられることで執行猶予は取り消されます。

また取り消される原因となった実刑分を加算した期間の懲役や禁錮刑が実施されます。

具体的には、懲役1年、執行猶予2年の判決を受けた人が、この執行猶予期間中に懲役2年の実刑判決を受けた場合には最初の1年+今回の2年の合計3年間懲役刑が執行されます。

 

刑法26条は,次の場合には,執行猶予を取り消さなければならないと定めています。

ただし(3)のみ例外があります。

(1)猶予の期間内に更に罪を犯して禁錮以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予の言渡しがないとき。

(2)猶予の言渡し前に犯した他の罪について禁錮以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予の言渡しがないとき。

(3)猶予の言渡し前に他の罪について禁錮以上の刑に処せられたことが発覚したとき。

 

また同条の2では次の場合には執行猶予を取り消すことができると定めています。

(1)猶予の期間内に更に罪を犯し罰金に処せられたとき。

(2)保護観察に付せられた者が遵守すべき事項を遵守せずその情状が重いとき。

(3)猶予の言渡し前に他の罪について禁錮以上の刑に処せられ、その執行を猶予されたことが発覚したとき。

罰金刑などの場合には、執行猶予が取り消されることもあります。

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