交通事故における低髄液圧症(脳脊髄液減少症)とは何か?

低髄液圧症とは何?

最近、テレビやメディアで紹介されるようになってきた低髄液圧症(脳脊髄液減少症)は起き上がったときに頭痛を感じたり、吐き気、めまい、耳鳴りなどの症状があり、これらの症状が「むちうち症」と関連性が強いことで注目を浴びています。

現在のところ正確な病気の原因、病態の解明はわかっておらず、治療法の有効性を統計的に解析できるデータもまだまだ少ない状態なのですが、交通事故の後遺症としてこの症状に苦しむ方は非常に多いのが実態です。

症状について

・頚部痛(首部が痛む)
・全身倦怠感(疲れやすい)
・めまい
・吐き気
・耳鳴り

これらの症状は大きさは違えど毎日のように出現してしまいます。これらの症状は一般的には珍しいものではなく、誰でも訴え得る症状であるため見逃されがちなものが多いです。

 

病気の原因と考えられているもの

脳と脊髄は、硬膜に包まれており、硬膜にいは水様透明の”髄液”が満たされています。この”髄液”常時硬膜の中を流れており、髄液量と髄液圧は通常ほぼ一定に保たれているのが普通です。

低髄液圧症は一定であるべき”髄液圧”が”低い”状態になることで引き起こす症状であり、圧が低くなる原因として自律神経の障害、体質的な原因や精神的な原因などが考えられていましたが、最近の医学では原因のひとつに硬膜からの髄液の漏出によることが報告されるようになりました。

この症状を訴える方の多くが、交通事故の被害者が頸椎捻挫(むちうち症)の後遺症として、この症状を訴える方が目立つことから精神的な原因なものであると考えられていましたが、国際医療福祉大学附属熱海病院脳神経外科の篠永正道氏らが、低髄液圧症の方の中に硬膜からの髄液の漏れを認める症例を見出し、漏れを止める治療により症状が改善したことを報告されました。

病気の原因が交通事故との関連性が非常に高いものと認識され始めています。

 

後遺症等級

後遺障害等級 9級10号

神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの。
(労働能力喪失率35%/自動車損害賠償保障法施行令──別表第2関係

参考:横浜地裁平成24年7月31日判決

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