人身賠償責任保険の保険金は保険会社が決めるとして、保険金を支払わなかった事件

人身賠償責任保険の保険金を支払わなかった事件

この事件は、すでに約款が変更されており、同じ結末にはならない事件ですが、人身賠償保険が販売されたての時に起こった事件です。

保険会社の言い分が認められるなら、誰も人身賠償保険に加入しないであろうと思われた事件です。

事件の内容というより人身賠償保険の位置づけに関わる問題として注目を浴びた事件でした。

事件の概要について

事件の概要について

2002年に運転者が起こした自損事故で助手席に搭乗していたAさんは脊髄損傷を起こし、腰から下が麻痺してしまう重度の後遺障害が残ってしまいます。

Aさんの受けた損害賠償額は裁判で約2億円と認められましたがAさんはシートベルトをしていなかったので過失分の30%が減額されました。

人身傷害補償保険に加入していたため、過失相当額の6000万円を保険会社に請求したところ、保険会社からは保険金の支払いを拒否されました。

人身賠償責任保険とは

人身傷害補償保険は、事故によって契約車両に同乗している人が死傷した場合には、誰でも過失割合に関係なく、治療費・休業補償・慰謝料などの損害を契約金額を上限に補償してくれる保険です。

保険会社が支払いを拒否した理由について

人身傷害保険で支払われる保険金額とは、「過失分をカバーする保険ではなく、裁判所で認定された損害額が、保険会社の算定した金額より高額な場合には保険金は支払わない」という理由でした。本当に正直意味がわからないですよね。

つまり、保険会社が算定した金額は、この後遺症のケースの場合には総額1億2000万円だった。

裁判所は2億円を認め、すでに7割にあたる1億4000万円の支払いを済ませていている。保険会社の自社基準での過失なしでの1億2000万円以上支払っているので、もうこれ以上支払えないというものでした。

この計算は他の損害保険会社も同じ認識でした。

 

この事件の結末について

保険会社は約款を変更し、今後は裁判所が認めた損害賠償額を保険金として支払うことにしました。

そのため、このような事件はもう起きないと思います。

では約款を変える前に起こしてしまったこの事件の当事者はどうなったかというと、実は保険金が支払われています。

週刊誌の記事になり、社会に保険金の不払い事件が大きなニュースになったことを背景に保険金は支払われました。

ニュースにならなければ、いまだに泣き寝入りする被害者が多かったものと思います。

保険金の不払い事件は、だいぶ減ったと言われていますが、未だに言うだけ言ってくる迷惑な保険会社もいるため、相手の言葉だけを信じずにおかしいと思うことはしっかり調べるようにすることが大切です。

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